

遠景に見える楽園による自由














ガスマスクはどこか死にたがっているように思える。
自分の死について考える、ガスマスクの話。
なんでもないふとした瞬間に、ああ、死ぬ、と思う。
周りの人々もいなくなり、はたまた、道端でかしらないけれど、
いずれにせよ、この時間の線上を進めば、確実に死に辿り着く。
その存在を前にして、今している諸々に、一体何の意味があるのかと思う。
しかしそれでも、何かをする。してもよい。
結局すべて、消えて失せるのだから。
死があるからこその自由。
さっさと、消えてなくなってしまいたいけれど(自害したいというより、死んでもいいと思えること)、
しかしまだまだ、死と親和的になっていないので、無理。
理想的に輝く救済として、遠くにあるままである。